ありがとうございました。また、来年もご観戦ください。
早朝から開場を待つファンが列をなし、晴天に恵まれた靭テニスセンターはついに満杯となった。昨日来のクルム伊達公子選手(エステティックTBC)の活躍がテニスファンを魅了してくれたことが活況をもたらせた。
第一試合は、シングルス決勝。正午スタート。
クルム伊達公子選手(エステティックTBC)とタマリネ・タナスガン選手(タイ)との対戦である。両者に共通するのはストロークでゲームを組み立てるプレイスタイルである。
第一セット。タナスガン選手のサーブでスタート。第一ゲームからデュースを四回繰り返しゲームはタナスガン選手に。今回のタナスガン選手は安定したストロークでクルム伊達選手を左右に振り回す。一昨日からのストーサ選手、ピアー選手との試合に二時間半に及ぶ激戦で疲労を隠せないクルム伊達選手にはこの戦法は、今日は特に応えるようだ。ポイントをクロスさせても手を緩めることもなく攻め立てるタナスガン選手にリードされる。本当に、執拗なストロークに終始するタナスガン選手だ。5-5で次のゲームをストレートで奪取したタナスガン選手は、続くクルム伊達選手のゲームを抑えて7-5に。
第二セットの展開も同様だ。凌ぎ続けて5-3でリードしたクルム伊達選手。だが、タナスガン選手は苦しみながらも追い上げてタイブレークに。クルム伊達選手からカウントしよう。
10,20,21,22,32,33,43,44,54,64,74でクルム伊達選手が取った。ここでタナスガン選手のトイレットブレーク。しかし、疲労は極度だろう。
いよいよファイナルセットに。準々決勝からの同じゲームの展開パータンに観客から「今日も力が入るなぁ」と。クルム伊達選手からサーブ。デュースの末、タナスガン選手が1-0に。第二ゲーム、タナスガン選手は三回のデュースをものにして2-0に。第三ゲーム、クルム伊達選手は足の指を気にしたのかアンパイアに語りかける。二度のサーブを連続して落とし、タナスガン選手が3-0とリードし、チェンジエンドの際にクルム伊達選手はメディカルタイムアウトをリクエスト、同時に、タマリネ・タナスガン選手も腰を痛めたのかマッサージを受けた。アイフォーカスして集中力を取り戻そうとするクルム伊達選手だが、表情には苦痛が走る。4-0。ここで、サーブを何とかキープして1-4にする。だがタナスガン選手はプロ中のだ。消耗戦に持ち込むことも重要な戦略。タナスガン選手は強烈なストロークで容赦なく攻め立ててゲームを連取し、ついに3時間7分のタフマッチを制してカップを手中にした。両選手への真摯な戦いぶりにいつまでも拍手が続いたのは、靭テニスセンターの大会総入場者数が過去にない25,000人を越えたことに合わせて、記録的だった。
プレスインタビューでクルム伊達選手は、「昨日の状態に比べて今朝は一試合を戦えるだけのコンディションだったが、やはり、連日のセットオールの試合での疲れが出てきたのは事実。ファイナルセットでは、タナスガン選手の応酬でスタミナを失うことよりも、ショットへのパワーをロスしてしまった」と話す。
チャンピオンスピーチで、タナスガン選手は、「クルム伊達選手の疲労があったから勝てたようなもの」と。しかし、「自分にとって、クルム伊達選手はアイドルでいつまでもあり続ける」とリスペクトを込めて労を讃えた。








